シリウス/星に愛された孤児

2011/03/06 18:28

「きみ、なまえは?」
「シリウス」
「シリウス?シリウスだけ?」
「シリウス・ブラック」
「ブラック?じゃあ、黒犬だ!」
「はあ?」
「シリウスは、おおいぬ座でしょう。だから、黒のおおいぬ、黒犬」
「そういうお前は、なんていう名前なんだよ」
「シリウスだよ」
「嘘もたいがいにしろよ」
「嘘じゃないよ。シリウス。シリウス・エメラルド」
「お前なんて、みどりの犬じゃねえか」
「あはは、言えてる」
「初めて会ったよ。同じ名前のやつなんて」


その女はシリウスといった。エメラルド家なんて名前は知らなかったので、おそらく純血一家ではないか、国外から来た者なのだろう。しかし違和感のないイギリス英語を見てれば、どうやら違うような気もした。

「ねえ、知っている?」

「シリウスっていうのは、空ではゆらめいているのよ。踊らされているかのように。惑星でもないのに、不思議じゃない?神話では、おおいぬの主人はオリオンだけれど、彼がシリウスを動かしているわけではないの。シリウスは、白色矮星と言われているけれど、もうひとつ近くの白色矮星が、シリウスを引っ張っているの。その星の名前はね、シリウスB」

「これはマグルの理論だから、きっと魔法界では違う解釈をされているわ。だけれど、この話って、なんだか面白くない?ちょうどわたしたちも、白色矮星どうしだし」



愉しそうにわらった、正体の知れぬ女をみて、
こいつはシリウスBなのかもしれないと思った。だって俺の心は、今こんなにもゆらゆらと不安定に揺らめいている。




#全然シリウスの理論が理解できなかったので多分ここに書いてあることは9割嘘です



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