さんびー

2011/07/22 23:49

「ブンちゃあん!」
「んだよ朝っぱらから、うぜー」
「まだ名前しか呼んでないのに…」
「テンションがうぜえ」
「あのねブンちゃん、君さあ、ナカハラくんと仲良かったよね」
「あーまーそこそこ」
「アドレス教えてくださあい」
「ん」
「……なに、その手は」
「はあ?情報料に決まってんだろい」
「世知辛っ」
「はあ?この情報社会で信用あるもんつかめると思ったら安いだろい」
「はらたつー、数学見してあげるよ」
「え、なんか他にねえの」
「何」
「菓子」
「太るだろぃ」
「似てねーよ、つかその口調ヤメロ」
「え〜教えておくれよ〜」
「キモいから、世の中そんな甘くないから」
「だから数学とか、」
「お前の三倍は頭いーから要らね」
「くそうなにも言い返せない」「おうバカップル何しとんじゃ」
「おはよ、仁王」
「あらぬ誤解を招くようなこと言うな、てめーも否定しろよ」
「冗談に本気で突っかからなくても、ねえ〜」
「ブンちゃんは思春期真っ只中じゃから、多感な時期なんぜよ」
「キレる現代の子ども、コワ!」
「もうさ、仁王来ないで、話ややっこしくなるから、脱線するから」
「ひどいのぉブンちゃんは」
「ブンちゃんとかキモいから、ツッコミが追い付かねえんだよ大ボケ二人がよちくしょう」
「ヘクッシュ」
「お前わざとやってんだろくしゃみこっちにむけてすんなよ気持ちわりいなあ!」
「そんな怒りなさんなブンちゃん」
「もうやだこいつらと話すの、ブンちゃんはヤメロ」
「仁王お菓子ちょうだい」
「ん」
「やったあ仁王っていつも棒キャン持ってるよね」
「好感度の為じゃ」
「うわあいやらし〜い、はいブンちゃんチュッパやるからナカハラくんの連絡先ちょーだい」
「ちょっ、俺の親切はチームメイトそれも丸井にあるわけじゃなか」
「釈然としねえけどまあいいや」
「釈然としないか」
「つか何でナカハラなの。もっと居るじゃん、サトウとかさ」
「サトウくんはまぁかっこいいけどチャラいから」
「ナカハラあんまオススメしねー」
「なんでなんで」
「いやー…なぁ?」
「俺にはどーでもいーことじゃ」
「つめた」
「取ってたらないことじゃ。昼下がりのコーヒーブレイクと同じように」
「仁王それ言いたかっただけだろ」
「昨日ハンター読んでたらハマっちゃったんじゃ、ちなみにナカハラはそもそも存在自体知らん」
「えぇぇぇぇアンタと一昨年同じクラスだよ!!」
「…?」
「ちょっと丸井、このようすじゃーチームメートの君でさえも三年経たずして忘れ去られるよ」
「それはそれで面倒がなくていいけどな」
「人聞き悪いのぉ」
「いやトラブルメーカーって言葉お前らのためにあるじゃん、そんくらい迷惑被ってんじゃん、オレ」
「今回はナカハラくんのアドレス聞きに来ただけなのに」
「あ、そうだった。ケータイだせ三秒で」
「あ、ありがと」
「…」
「…」
「…送信」
「ども」
「ハイじゃー帰ってください」
「だから冷たいって、何、丸井の心は更新世なのか」
「だからモテないんじゃ」
「うるせえ」
「でもなんで丸井ってモテないんだろうね」
「うるせえ!」
「仁王はそこそこモテてんじゃん」
「デブで乞食で努力もせん奴に負ける訳なか」
「テメェ表出ろや」
「細マッチョで好青年で超天才のナカハラくんの爪の垢でも煎じて飲んでりゃいいのに」
「コロスぜってーコロスオマエは絶対に許さん」






数ヵ月後
「におー食堂行くならついでに牛乳買ってきて」
「おー」

「なに、今日の仁王なんか優しくね」
「そうか?」
「そういやナカハラどーなったの」
「あー、まぁデートとかしたけど」
「うっそ」
「でも付き合ってない」
「は?なんで?」
「いやなんか合わなくて、ナカハラくんマザコンだし」
「あの顔で?」
「あと話つまんないし、なんか熱血すぎてウザいし、まぁ全部ムリめ」
「全否定じゃん」
「どっかに落ちてないかな優しい無気力イケメン」

「あ、仁王戻ってきた」
「はい仁王100円」
「要らん要らん」
「え、だって買ってきてくれたんじゃないの」
「奢っちゃるき」
「うそ!仁王イケメン!ありがと!」
「おう」
「仁王、わたしと付き合お!」
「よかよ」
「軽っ」



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