会話文 | ナノ
入跡+白石赤也侑士





「おい」
「うん?どうしたの跡部くん」
「飯食いに行くぞ」
「え、本当!」
「…行くのか行かないのかはっきりしろ」
「もちろん行くよ!」




「何で他の中学生もいるの…」
「アンタと二人きりなんて一言も言ってないぞ」
「そうだったね…」
「すんません、邪魔してもうて」
「良いんだよ白石くん、君は悪くないから」
「アンタは俺が悪いと言いてえのか?」
「そういうことじゃないよ。…ていうかさ、跡部くんって僕の名前呼んでくれないよね」
「え?」
「そういえば恋人同士なのに跡部さんは入江さんに対して名前で呼ばないっすね」
「いつもアンタ、とかお前、やもんな」
「恥ずかしいンとちゃう?」
「ちげぇよ!」
「ねぇ、跡部くん。僕の名前呼んでみてよ」
「…入江、さん」
「「「(あの跡部(さん、くん)が!)」」」
「上じゃなくて下の名前だよ」
「な…っ、良いだろもう」
「ええやんか、跡部。名前くらい」
「忍足…余計なこと言うんじゃねぇ」
「跡部さん、俺の名前も呼んで欲しいっす!」
「こらこら、切原くん。君は入江さんの次やで」
「あ、そうっすね。すんませんっす」
「ほら、跡部くん」
「……」
「…跡部くん、もしかして」
「っああそうだよ!俺はアンタの名前覚えてねえンだよ!」
「…やってもうたな、跡部。それはアカンやろ」
「あーん?俺は正直に言っただけだ」
「…跡部くん、恥ずかしいから言えなかったんじゃないの?」
「何を言ってやがるんだお前は」
「…後でお仕置きするからね」

「…おい、忍足。お前はコイツの名前知ってんのか」
「知っとるで。入江さんの名前は奏多、や」
「…か、奏多さん、その…悪かった」
「今更遅いよ。食べ終わったら覚悟しておいてね」
「…白石。助けろ」
「こればかりは何とも…」
「ねえ、跡部さん!俺の名前も呼んでくださいよう!」
「あ、ああ…、赤也」
「やった!ありがとうっす!」
「(入江さんの目がほんま怖いんやけど)」

20130301

end
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