淫と理*日→月
「あっ…ん、」
伊月の喘ぎ声。
甘さを存分に含んだ、いつもより大分高いその声は、俺達の欲を煽る。
そう、俺‘達’の。
「気持ちいい?伊月」
「っはぁ、ぅ、ん…きもち…き、よしぃ」
伊月を貫いているのは、伊月のナカにいるのは確かに俺なのに、呼ぶ名前は木吉ときた。
頭にこねぇと言えば嘘になるが、これが伊月の望んだことだ。
伊月は美人だ。
男だとわかっちゃいるが、それすら凌駕する程に。
昔から散々、沢山の男共に開発された伊月の身体は、ひとりの男では満たされない。
俺と木吉、二人掛かりで慰めるようになったのはいつからだったか。
不特定多数の奴らとヤるくらいなら…そう言い聞かせて、俺達に限らせて遊び止めさせて。
…まあ、たまに他ともヤってるみてぇだが。
怪しいのは黄瀬辺りか。美人には弱いってか?モデルが聞いて呆れるな。
人のこと言えねぇけど。
キセキの世代すら掌中ってか。何人この穴に加え込んだんだろうな。
「ッ…クソがッ」
「あああっ…くっぁ…ふ、」
「日向、また何か考えてんのか〜?勿体無い」
ムカつくムカつくムカつく。
俺だけがモヤモヤ考えてんのも。
この尻軽とも言える、なのに可愛くて美人で愛しくて堪んねー伊月も。
伊月の身体中弄ってる木吉も。
単純に楽しめばいいって分かってる。頭では。
けど気持ちが引き止める。
「、ひゅー、がっ!も…っと…」
ああ、クソ。お望み通りくれてやるよ。
お前の想いは貰えなくてもな。
それでも俺は、馬鹿みたいに本気なんだよ。
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