好意、行為*裕観


「俺、観月さんには感謝してます」
「罵ればいいじゃないですかっ!憎めばいい、君は、僕のせいでッ…テニスをできなくなったかもしれないんですよ!!」


目の前で壊れていく観月さんは、いつも以上に綺麗だ。
涙の滲んだ瞳が俺を捕らえて離さない。
可愛い。綺麗。美人。
それらは当たり前だけど、今の観月さんは危うくて、色気があると思った。

だから、


「それでもです。俺は観月さんを尊敬してる。観月さんを憎むなんて、できません」
「なんで!!なんで裕太くんは…ッ」


だから、欲しい。




「観月さんが好きです。愛してます」




ぱた、と観月さんが止まった。

大きく見開かれた瞳。
震えたまま止まった唇。
たぶん呼吸も止まってる。
…可愛い。



「俺は観月さんを汚してる。妄想の中で何度も何度も。俺の好意はそういう意味です。だから、」



「悪いと思うなら、俺に観月さんを下さい」




押し倒した。
そのまま強引に唇を奪って、服を引きちぎって抱いた。

俺のもので観月さんを、貫いた。






『追いかけるだけじゃ、本当に欲しいものは手に入らないよ?』



―――…兄貴に御膳立てされたのは、癪だけどな。






「愛しています…観月さん」


恐慌状態に陥っている観月さんを堕として、手に入れる。
真っ向から勝負して勝目がないなら、俺は反則だってなんだって犯す。
観月さんが手に入ればそれでいい。



愛なんて、あとから植え付ければいい話だ。







おいで、美しい人。
俺の腕の中へ。






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