すっきゃねん!*ちとくら


まっすぐな視線に、心奪われたんや。
何もかもを投げ出したのは俺。

まばゆい瞳。陰りのない瞳。
見て見ぬふりはできんかった。
だって暖かいから、優しいから。
ぬるま湯のような空間。


ときどき向けられる、嫉妬の視線が嬉しくて、たまに向けられる、悩みの視線が楽しくて。
駄目だ駄目だ思うのに、快感が走るんや。
ああ、これが恋なんか?わからへん。


「千歳」


なぁ、他にはブレて、飄々としてるやん。
なんで俺にはまっすぐなんや?
他の奴等と同じように、泳ぐ視線だったらきっと俺、お前にほだされなかったのに。

お前は狡い。
俺を見つめるから。
部長とかパーフェクトとかじゃなく、一人の男として。
熱がこもる視線を向けるから。

ごめんな、俺、無視できん。


好きやねん、愛しいねん。あの、さ迷う馬鹿を。



千里千歳を。


「愛してる」って。
言わせてや。一生の願いやさかい。

ごめんな、アイツが好きやねん。


- 4 -


[*前] | [次#]
ページ:







「#エロ」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -