小説 高山さんち。 | ナノ




高山さんちの息子さん
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ぼくと父さんは仲がいい。朝ごはんをいっしょに食べて、いっしょに家を出る。夜ごはんもできるだけいっしょに食べるし、ならんでテレビを見て、おふろもいっしょに入る。そしておやすみのちゅーをして、同じベッドでねる。

ぼくの母さんは、ぼくが6才のときにひこうきの事故で死んでしまった。アメリカに行くとちゅうでひこうきが落ちてしまった。
ぼくはおそうしきで、父さんが泣いているのを初めて見た。なみだをいっぱいこぼして、こえを出さないで静かに泣いていた。
おそうしきが終わって2人きりになって、父さんはこえを出して泣いた。母さんの写真の前で、母さんの名前をよんで。ぼくもいっしょに泣いた。いつもより小さく見えた父さんをだきしめて、泣いた。

それからは、父さんが泣いているところをぼくは見ていない。いつも笑ってて、しかるときもほめるときも全力だ。おこられるときはそんなにないけど、ほめるとき父さんはぼくをだきしめてくれる。父さんにすっぽりつつまれて安心できるからスキ。

料理もできて、おしごとがんばってて、やさしい父さんがぼくはダイスキ。



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