15.考査の来襲
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隣人の生存を確認し、胸のつかえが取れたところで。
「また来やがったな……」
中間考査。
課題なら終わりがあるからまだ良いが、テスト勉強には終わりがない。どこまでやれば、という明確な線引きがない。教科書のどこからどこまで、なんて範囲は線引きにならない。丸暗記不可。
さて今回はどこから手を付けるか……。
暗記系は早めに取り掛かりたいが、しかし苦手科目も潰したいし、っていうかまだ範囲出てない教科はどうなってんだ先生しっかりしてくれ……!
「あーっ無理!もう無理!すでに無理!」
部屋でうがーっと声を上げ、スマホを手に取りサイトを開く。
22:08 まる
勉強無理疲れた!!!!!!!!!
なげやりな呟きを投下。
そして一分と経たないうちに反応があった。
22:09 ありき→まる
おつかれさま。中間テスト?
息抜きも必要だよね!
仕事の時間じゃないのかよ。
でもスマホ弄れるってことは、この前みたいな、……あれだ、あの……、買われてるわけじゃないんだ今日は。
なんとなく、良かったと胸を撫で下ろす自分がいる。
だってあんな傷だらけになったら大変だし。
だってやっぱりなんとなくウリとかそういうのは……うん。
でもそれがありきの職業なら、仕方ない。俺がどうのこうの言えた立場じゃないし。
22:13 まる→ありき
仕事しろ(^q^)
とりあえず、サボりは良くない。
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