0 7



僕は溺れた
小さい頃、深い深い海に溺れた
実際に溺れたとかじゃなくて、感覚的に溺れた
そんな気分を味わった
夢であってほしいと思った
けど夢じゃなかった


ねぇ、ウルフ兄ちゃん
どうして助けてくれなかったんだよ
どうして僕を見捨てて1人で行っちゃったんだよ


(フォレックス)


僕を呼ぶその声を、
僕は長い間忘れていたんだ


(兄ちゃんと遊ぼう!)


その笑顔も、


(ほら、行くぞ)


僕を細っこい手を握ってくれた温かい手の感覚も


全部全部、思い出さなきゃよかったのに
なんで、なんでいるんだよ


2011/01/14 001完結 あとがき→

[ 12/13 ]

[*prev] [next#]
[mokuji]
[しおりを挟む]



人気急上昇中のBL小説
BL小説 BLove
- ナノ -