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「おい、けむり!船の甲板に穴空いてんだ!」
「だからなんだ」
「おま、雑用だろ直して来い!」
「・・・ちっ、んでオレが・・・」


重い腰をあげ、甲板に急ぐ
というか、船大工オレじゃなくて、ななしだろうが


「・・くぎ、とトンカチ・・・」
「あ、けむりん!」
「ああん?」


オレのことを"けむりん"と呼ぶのはほんの一部
もう誰か分かってはいるが、
誰なのか確かめるため一応振り向いた


「・・・ななし・・・」
「手伝おっか?」


ぜってぇオレのことバカにしてやがる
ケラケラと笑うななしを無視して道具を持ち甲板に向かった
後ろからスキップをしながらななしが付いてくるのが分かる


「ねぇ、けむりん、最近静かだよね」
「は?」


いきなり何を言い出すんだこの吐血野郎


「ん?うーうん、なんでもないよーじゃあねー!」
「は?あ、おいっ」


スキップしながらどこかへ行った
あれ、オレなんか忘れてねぇか


「あ、てめぇがここ直せやぁあああああああ!!!」




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