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学パロナトななのあれそれ


*プロポーズのあれそれ



「それで、式はいつにする?今日か?明日か?」

「いくらなんでも今日は無理でしょう……」

「そんな事はない。俺は昨日ニューヨークの五番街にいた」

「はい?」

「ほれ、ティファニーブルー」

「嘘でしょ……」

「嘘じゃない。正真正銘ダイヤだぞ」

「そこは疑ってません。疑ってるのは貴方の正気です。もし私がプロポーズを断ったらどうするつもりだったんです」

「お前は絶対に断らないってわかってたからな」

「どうして」

「だってお前俺の事好きだろう」

「〜〜〜…先輩はいつもそうやって……もう……ずるい!」

「はは!」





*お付き合いに際しての文化の違いにより発生するかもしれないあれそれ



「だって先輩と私は恋人でも何でもないじゃないですか!なのにこんな……!」

「ちょっと待て。今なんて言った?」

「え?ですから、恋人でもなんでもないのに……」

「そうか……そういう事か……!俺とした事が不覚だった」

「な、なんです?」

「そうかそうか……そうだよなぁ、いくらお前でも余所の文化なんぞ知らないよなぁ、音楽科だしなぁ」

「なんですか、何の話です。はっきり言ってください!」

「お前が知らないことを三つ教えてやろう。ひとつは、告白なんて文化があるのは日本だけって事だ」

「へ?」

「付き合ったり乳繰りあうのに一々『好きです付き合ってください』なんてお行儀のいい事はしねぇんだよ、ここ以外じゃな」

「そ、そうなんですか!?信じられない……でもじゃあどうやってカップルが成立するんです」

「それが二つ目だ。日本の外じゃ、『なんとなくイイ雰囲気になってお互い合意なら』もうそりゃ付き合ってる事になんだよ。つまり俺はずっとお前と付き合ってるつもりだった」

「え?……え???」

「ずっと不思議だったんだ、なんで俺の事好きな癖にやたら距離置きたがるのか。箱入りのお嬢さんだから仕方ねぇかと思ってた」

「す、好きってそんな」

「好きだろ」

「なんでそんな自信たっぷりなんです!」

「だってどう考えてもお前は俺に恋してる」

「意味がわかりません!」

「質問に答えろよ、日本式の駆引きも乙だがもう充分待っただろ」

「ひ、……否定は、しませんけど……でもだからと言って、」

「そこで三つ目のお前の知らない事実だ」

「もう、なんです!」

「お前は、俺がどれだけお前を愛してるか知らない」

「へ!!?……っていや、あの、ちょ、何するんです!?」

「何って……聞きたいか?聞きたいのか?今からお前にすること逐一全部言ってほしいか?実況プレイか、燃えるな」

「やっぱり結構です!!!」

「賢明だな」



2017/02/24 08:29





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