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翌朝新聞の見出しには"警察、怪盗キッドを易々と逃がす!"と大きくでていた
それを見て快斗は渇いた笑いを漏らした。



(こりゃーあの刑事怒られるだけじゃすまねぇな)



睡眠薬なんて卑怯な、と言われそうだがあの場合は仕方がない。それにこの手段が一番楽だからだ
新聞とにらめっこしていれば自分の手から新聞が宙に浮いた。



「あ、青子・・」



自分から新聞を奪ったのは青子だった。わなわなと体を震わせ、なんだか怒ってるように見える。



「なーにが"警察、怪盗キッドを易々と逃がす!"よ!
そんなわけないでしょー!!」



ものすごい剣幕で一気にまくしたてる。あまりに響くもんだから瞬時に耳を手で覆った。



「んなこと俺に言ったってしゃーねーだろ!?」



「だって!
警察ってことは青子のお父さんのことも入ってんのよ!?」


ぎゃんぎゃん騒ぐ青子に今朝買ったばかりの新聞をぐしゃぐしゃにされた



「オメー、後で金払えよ」


潰された新聞を横目に青子にぼつりと呟く。
本人は言うだけ言って窓際まで移動していた。



「快斗、快斗っ」



体はそのままに手招きされる。快斗は嫌な顔をしつつも渋々青子のもとへ向かう


「あんだよ?」



「門の所にいるの前に青子が助けてもらった刑事さんじゃない!?」



目にはいったのは前に会ったなにもないとこでコケられるおっちょこちょい刑事。この近くで盗みをやったから聞き込み調査だろうか。まぁ、下手にかかわり合いにならない方がよさそうだ


そう思ってた矢先、



『あ、この前の少年少女!』


「やっぱりお姉さんだー!」


「・・・・・・」





ノートを運んだ職員室で見事3人は再開を果たしたのだった





(できれば二度と会いたくなかったぜ・・)
(えーと、青子ちゃんに
・・・、誰だっけ?)
(・・・おい)