「ねえ柳宿!ちゅうしていい?」
そういわれ、椅子に座っていたアタシは呆れ顔でなまえの方に身体を向けた。そんなアタシにお構いなしに手を回し抱きついてくる。ふわり。甘い甘い、香りが鼻を掠める。温もりが、鼓動が。なんだか心地良かった。
「いきなりどうしたのよ」
「最近柳宿忙しそうで全然構ってもらえなかったんだもん。」
"寂しくなっちゃった"
そう、拗ねた子供の顔をする。あらやだ。可愛いじゃない。
そうねえ、この子の言うとおり確かに最近構ってあげれなかったし。少しくらいなら甘やかしてもいいのかもしれないけれど・・。
「でもダメよ
してあげない」
「・・・!?ええ?!」
おろおろと慌てる様子に柳宿はふ、っと笑った。
「アタシを満足させれたらしてあげてもいいかしらね。」
「・・・へ?どういうこと?」
「夜は長い、わよ」
心、躍る
(12/03/19)