「なまえ」
「涯？どうしたの？
そんな怖い顔をして」
そう尋ねれば「いいから来い」なんて険しい顔つきで言われ、しぶしぶながら従う。涯の膝に座らされ、抱きしめられた。
「・・どうしたの？」
「・・・」
「涯から甘えてくるなんてめずらしー。」
くすくす笑う。涯は私の背に顔を埋めてるから表情は見えない。だけど
「なにかあった？」
「おまえは・・いなくなるなよ」
抱きしめてた手に力が込められたのが分かった。頭を撫でれば涯の唇がうなじをなぞる。舌をつかい、つー、と舐められ、軽く甘噛みされればびくっと体が反応してしまった。
「・・っ、涯・・」
振り向こうとすればいきなり自分の視界が高くなる。
涯に横抱きされていて。そのままベッドに２人は沈む。ギシッと派手にスプリング音が響いた。涯はなまえに荒々しく口づけをする
なまえの舌を絡めとるように深く、激しい口づけ
「私はずっと傍にいるよ」
ゆるゆると、涯という熱に呑み込まれていった。