「・・大人しく!殴られて!」
「アホか!?」
どたばたと組み手をしながら叫び暴れる凪となまえ。
そんな光景を目にし、呆れた様子を見せる。
「なんじゃ、アレは。」
「あ、お姉ちゃん!」
「部長!」
右拳を繰り出すなまえの姿を見てため息をはく。いつものなまえは雅孝ならまだしも、凪相手なんでもないのだが・・
「すぐに止めさせるよう言っておけ。
型がデタラメじゃ。」
そんな真夜の言葉に亜夜が心配そうになまえを見ながら呟く。
「なんだかいつものなまえじゃないみたい。」
気も、型も、なにもかも全て乱れている。
「・・・・」
「・・・高柳、お主なにか知っておるか?」
びくっ!と体を揺らす雅孝
「あ、いえ・・僕は別に」
(こやつらなにかあったな)
次々と技を繰り出すなまえ。
「おわっ」
(もらった!)
凪の懐に入り込んだ時だった。
急に凪が消えたかと思えば自分の体が床に叩きつけられる。
「きゃんっ!?」
見上げれば真夜の姿。
「ぶ、ぶちょ・・!」
「頭を冷やせ、なまえ
今のお主では小僧は倒せん」
「・・・・・、すみません」
力ない声でそう答えて道場からでていく。
「あっ・・
待って、なまえちゃん!」
そんななまえの後ろ姿を雅孝は追いかけた。
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