※ピングドラムは苹果ではなく夢主が持ってるという設定。
陽毬を助けるためにはピングドラムが必要。
それを手にいれるため重要人物であるみょうじなまえをマークした。
只今朝の通勤ラッシュの中に双子の兄の冠葉と弟の晶馬はいる。
もちろん他のひとには見えないペンギン1号・2号も。
「なんか取り出したな」
「うん
でもここからじゃ見えないなあ」
「よし!晶馬!
いってこい!」
「えええええッ!?」
「陽毬の為だ!」
満員電車で冠葉に押されてさらにぎゅうぎゅう詰めになった。
彼女の近くまでこれたのはいいが、・・動けない。
(この状態でどうしろってんだよ!)
冠葉にふりまわされ、くたくた。
とにかく言われたことをやらなければ大変なめにあうだろう。
ペンギン2号に彼女がなにを見てるのか取らせようとする。
「カーブです
揺れにご注意ください」
「わ!?」
後ろから勢いよく押されて、バランスをくずしペンギン2号から手を放してしまった。
そのまま人ごみの力に押されてペンギン2号は潰された。
そのとき、丁度人のお腹と彼女のスカート部分にペンギン2号は挟まれており、更に電車は揺れてまたまた圧力がかけられる。
「―――・・・ッ」
ぞわわわ、と背中全体悪寒が奔る。
身体を仰け反らせて硬直させた。
後ろ振り向き頬を真っ赤に染め、睨み付けた。
「ちょっと!
今触ったでしょ!?」
「えええ!?
触ってな、」
「嘘っ!
今お尻がぐにゃあって感触したもん!」
涙目で訴える彼女。
完璧自分が痴漢扱いじゃないか。
「と、取り敢えず次の駅で降りよう」
冠葉からもそう合図がでてたので素直に従った。
駅のベンチでまだすすり泣く彼女。
自分はやってなくてもなんだかいたたまれない気分。
「あ・・あの・・」
「・・私身体を許すのは運命のひとだけ、って決めてたの」
「はあ・・、」
「それを見ず知らずのあなたに触られてしまった」
「はあ、」
違うのに、そう言えない。
「私はこれは運命だと思うわ!
いいえ、きっとそうなのよ!」
なにを言いだすんだ彼女は
手を握られて近寄られて密着状態。
顔に熱が集まってくるのがわかった。
「あなた名前は?」
「高倉、・・晶馬、」
「晶馬くん!
私とつきあって!」
彼女のとんでもない発言に、無理といえず顔を青ざめた。
首をふるが彼女には見えてない。
「晶馬くんに全て捧げます」
「っ・・全てって」
「触ったってことは私に気があるってことでしょう?」
もう だ め だ
なにを言っても動じない彼女。
有無を言わせず僕はこのあととんでもない約束をさせられてしまったのだった。