みじかいの | ナノ

「晶馬は私が嫌いだと思う」

「晶ちゃんはなまえちゃんを意識しちゃってるだけだよー」


グチグチと吐き捨てる私に陽毬ちゃんは優しく微笑みながらそういった。
最近の私に対する晶馬の態度はどこか避けてる感じがし、そんな態度に私は超、不満・不満・不満なわけで

ついに爆発してしまい、いまは晶馬の愚痴り会になってしまってる。
それでも聞いてくれてる陽毬ちゃんは優しすぎだ。
愚痴ってる本人が言うのもなんだけど陽毬ちゃんのお兄ちゃんなんだからさ。


「そうだったらいいんだけどね
・・それにしてもあっっつい
陽毬ちゃん死んじゃわない?」

床へ大の字に寝転んで、服をつかみ、あおぐがなんの涼しさも感じられない。


「もう慣れっこだから」


陽毬ちゃんはまったく汗をかいてなかった。
それに比べて私はべったべた。
早くアレこないかなー


「わ!?なまえ?
なんて格好してるんだよ」

「晶馬!」

やっと到着したよ
私の救世主。

どさっと机にコンビニの袋が置かれればアイスがはみだして見えた。
袋の中身を確認する。


「あっ!
ゴリゴリくんじゃない!」

「なまえがほしかったのは売り切れてたんだよ」

「晶馬のバカー!」

「仕方ないじゃんか
なかったものはなかったんだから」

「私はゴリゴリくんが食べたかったの!」


いーっと歯をむきだしにするなまえに晶馬はため息をついた


「じゃあ食べなくていいよ」

「・・食べるけど」

「はあ、」


意識してるなんて嘘だよ
態度見ててもそんなの分かんないもん
眉間に皺をよせ、アイスを頬張って晶馬を見た。

「な、なに・・?」

頬を赤くさせてる。
そんな晶馬からアイスをぶんどった。


「あ!それ僕の!」

「今日は私の!」

「ふざけんなよ!
かえせって!」

「もー、晶ちゃん
アイスぐらいでむきにならない!」


め!と陽毬に怒られれば晶馬はすぐに口をつぐませた
陽毬ちゃん効果はすごい。そんな光景を見ながら2本目のアイスの袋を破る。
噛めばシャリって音がなった。

晶馬が私を嫌いかどうか今はどうでもいいや。



だってアイスが美味しいんだもん。