みじかいの | ナノ

「んで?
苹果ちゃんの運命ってどんなの?」


聞けば苹果ちゃんは目を丸くさせた。
なんだか得意気に笑ってる

「それは秘密!
でも私と多蕗さんは絶対結ばれる運命なんだから!」


「また言ってるよ」


「なに?
晶馬くんヤキモチ?」


「へ!?
違うよ!!」


意気込んでる苹果ちゃんの隣であきれ気味に言う晶馬くんに聞いてみれば顔を真っ赤にしながら即答された
相当焦ってるから図星なのかなー、なんて思ってしまう。


「苹果ちゃんの隣は私だよー。
晶馬くんは次!」


「それもなんか違う気がするんだけど・・」


またまた呆れ顔。


「あ――!
もうこんな時間だわ!
早くしないとプロジェクトMに間に合わない!」


苹果の大声にずっこけそうになった2人。
苹果は晶馬の手をとった。

「ほら!
急いで!」


「は!?
なんで僕が!
僕には関係な・・!」


「日記、欲しいんでしょ?だったら大人しく言うこと聞いておいたほうがいいんじゃない?」


じろりと冷めた目つきで睨まれればもうなにも言えなくなった。


「なまえ悪いんだけどそういうことで遅くなりそうだから陽毬の夜ごはん任せていいかな?」


「うん、分かった。
冠葉くんのぶんは?」


「兄貴はいらないってメールきた」


「晶馬くんがんばー。」


ずるずる苹果ちゃんに引きずられていく晶馬くんを横目に見送った。
ちょっと可哀想なかんじがするけど陽毬ちゃんのためにも頑張ってもらいたい。


「ディスティニー!」



苹果ちゃんの張り切った声だけが響いた。