俺の最初の友達はなまえだった。
虐められてると知った上でなまえは話しかけてきてくれたんだ。
それがものすごく嬉しくて今でも覚えてる。
「日ノ原!おはよ!」
「おはよ!なまえ」
未だ名前呼びが慣れない。
だが名前呼びで呼ばないと大変なことになるため苦労するが、嬉しい。
それはきっとなまえもだろう。
俺が人の顔色を気にせず目を見て話せるようになったのもなまえのおかげ。
なまえには助けられてばかりだ。
「なあ、今度どっか行かないか?」
「ん?いーよ!」
デートのつもりで誘ったのにあっさりオッケー。
(・・やっぱ友達、として、なのかな?)
そう思えば胸がちくんと傷んだ。
でも俺はなまえのおかげで変われた。
このままで終わりたくない
「あ・・あの、さ」
ゆっくり口を開けば柔らかい笑みを見せてくれた。
やばいくらい可愛い。
「今の・・俺はデート、として誘ってんだけど・・」
「・・・・・」
「・・・・・」
「・・・・・・、え」
なまえは顔を真っ赤にして慌ててる。
どうやらほんとにオトモダチ、としてらしい。
「あの・・なまえ?」
「・・嬉し・・」
「!!」
"嬉しい"
そう言ってまっかっかで笑うなまえの微笑みは反則なぐらい可愛かった。