みじかいの | ナノ

「ひゃわわっ」


「なるほど
なまえの性感帯はそこか」


いきなり耳の裏を舐められたことによりぞくぞくっと奔る悪寒に似ている痺れが体を襲い、思わず変な声をあげる
その隣では張本人である豪炎寺が真面目顔でこっちを見ていた。


「いきなりなに?修くん」

ひんやりと冷たく感じる耳を右手で触る。
なんとなくぺとっとしてたから彼の唾液がまだ残っていたと思われる。
それを思いだすだけで体全身が熱くなるのが分かった

「人間には個人だが気持ちいいと感じる場所があるらしい
俺は彼氏なんだからなまえを気持ち良くしてやりたいだろう?」


「・・・っ!!
いやいや!別にいいから!
修くんったらやだなぁ もう!」


恥ずかしくてぶんぶん、と頭を豪快に横にふる。

なに言いだすの
修くんは!
そりゃ嬉しいけどそんな真面目に言われたら照れますって!


「試してもいいか?」


「へ・・?

・・わわっ」


いきなり引っ張られたかと思えばベッドに吸い込まれるようにダイブする形となった。
そんななまえの上に覆いかぶさる。
ギシっとベッドのスプリング音が派手に鳴った。


「ひゃ・・!?」


すぐに先程と同じ耳裏と場所を舐められ、びくっと体を揺らす。
にやり、と豪炎寺は緩く口角を吊り上げた。

きっと反応を見て楽しんでいるんだろう。


「・・っ、ぁ

んぅ・・」


耳裏を舐められてるだけなのに異常に反応してしまう

「なまえ
キモチいいか?」


「やぁ・・っ
そ、なこと きかないで!」


ふだんはそんなこと聞かないくせに

調子くるっちゃう

普段こんな姿は滅多に見せないからめちゃくちゃレア
だってサッカー、サッカーって毎日だもの。
時々彼の彼女はサッカーなんじゃないかって思ってしまう。

みっともないけどつまりは嫉妬。
・・・だから今日は行かないで。
ずっと傍にいて。


「なまえ」



この声を、もっと聞いていたい



「・・もっと名前呼んで」


次の瞬間貪るような激しいキスがおとされた



きっとこれが彼の





本性
隠された扉を開けてしまった