みじかいの | ナノ

久しぶりにグレイと2人きり。
グレイの膝の間に座り軽くもたれかかっている。
なんだかすごく気持ちよくて先程から少しうとうとしてしまっていた。
そんな私を優しく見つめて頭を撫でてくれる。
グレイの手は落ち着ける魔法の手。
おっきくてあったかくて。
私が泣いてる時はいつも撫でてくれて泣き止むまで傍にいてくれる。
太陽みたいな存在なんだ。体はグレイに預けたままで顔だけあげてしっかり見つめればグレイは不思議がった。
ちょっとだけ頬を桜色に染めている。
照れてるんだ、と思ったら自然と笑みが零れて笑ってしまった。


「どうした?」


「んー・・・


グレイってお父さんみたいだよね」


「・・・・」





ちょっとだけ傷ついた
(なんだか複雑な気分だ)





せめてお兄さんとは言えないんだろうか。
本人は悪気はないと思ってるんだろうけど。
そんな事言われたのは初めてだ。
きっとそう思うのは彼女だけだろう。




(ってか、お父さんはないだろ!)
(そうかな?
ぴったりだと思うんだけど)
(・・泣くぞ、マジで)