「ね、グレイ
私の目を見て!」
「・・・あ?」
目の前に迫ってくる彼女に驚きながらも言われた通りにするグレイ。
なんだかすごく嬉しそうな彼女の瞳はキラキラして見えた。
体中に血が昇っていって、顔が真っ赤に染まる。
なんなんだろう。
こんな長く彼女を見つめているのは初めてで、なんだか恥ずかしい。
いや、見つめられているのは俺なんだけど。
目を逸らしたくても彼女の小さな手が俺の頬を包んでいてさせてくれなかった。
「グレイって綺麗な目をしてるよね」
ふふふー、と小さく笑えばグレイの顔はますます赤くなっていって。
心臓を撃ち抜かれた気がした。
恋する5秒前
「なに?」
「そんな顔すんなよ」
(好きになっちゃいそうじゃねーか。)
(なってよ。)
(・・・ッ!?)