みじかいの | ナノ


最近ハリーが元気ないからごはんに誘ってみたら案の定上の空。

せっかく取ってあげた料理にも手をつけないでいる。
1人で食べてもつまらない。
そう思い、フォークを更においた。



「・・・ハリー、食欲ないの?」



迷惑だった・・?と聞けばハリーは慌てて返事をした。
やっぱり迷惑だったみたいだ。
見れば分かるんだもん。
顔を俯かせて、暫く机とにらめっこしてれば目の前に皿がさしだされた。



「・・・え、」



びっくりしながらハリーを見れば苦笑いしながらこっちを見てる。
皿には私の好きなものばかりだった。



「食べなよ、好きでしょ?これ。」



「うん!
だいすー・・」



好きなものを目の前にはしゃぐ、がすぐ我に返る。
自分が喜んでどうするんだ。
ハリーに喜んでもらわなきゃ意味がないのに。


(・・・あ、)


先程のハリーを思い出した。
ごはんに誘った事自体無意味だったんだ。

ぼけっとしていればハリーが口の中に食べ物を詰め込んできて、


「は、はり・・?」


「僕は君が美味しそうに食べてる笑顔を見るだけで嬉しいんだ」



(そんな君の笑顔にやられました)