ちゅってしてダーリン! | ナノ


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「あぁ、やっぱりみなさんここでしたか」


悟飯の予想通り食事する場所へと足を運ばせれば悟空とベジータの2人がすごい勢いで料理を食べていた。
そんな光景に呆気にとられたように見つめるビーデルと羚奈。
すると一番手前に座っていたクリリンが言葉を発した


「よお、遅かったな
悟飯。」


「すみません
もう1人友達を探していたものですから・・」


みんなの視線が羚奈に集中される。


「あ・・、
羚奈です。
孫くんとはクラスメイトなんです」


なぜだかにやにやするみんなに羚奈は首をかしげた。


「やるじゃねぇか、悟飯!
女の子2人かよ〜」


「ク、クリリンさん!」


ひやかすクリリンに頬を赤く染める悟飯。
羚奈は悟飯のお父さんに会えて感動していた



「おめえの分まで頼んどいたぞ
食うだろ、悟飯」


「あ はい
いただきます
ビーデルさんと羚奈さんもどうですか?」


「・・私はいいわ」


見てるだけでお腹いっぱいだと言うビーデル。
隅に座り、飲み物を手にした。
その隣に座る羚奈はメニューを見ている。
先程まで具合が悪かったとは思えないほど、食事ではなく甘い物ばかり頼んでいたからだ。
机の上には沢山のスイーツが運ばれてきた。
パフェ系が多く、見てるだけで甘ったるい。
そんなこと知らない羚奈は一口、口にいれた。
なんとも幸せそうな顔。
そんな羚奈の姿を優しい笑顔でじっと見つめる悟飯。


「・・なに?」


「いえ、
先程まで具合悪そうだったのが良くなったみたいで嬉しいです」


「・・・っ」


今までみたことのない甘い笑顔。
なんとか平静を装おうとしている羚奈。


(ずるい・・!
その笑顔!!)


「・・味見、する?
クリームいっぱいでおいしいよ」


「あ 僕は」


言葉の途中で悟飯の口に甘い味が広がった。


「ね、
甘いものって疲れがとれるしこのへんがほわ〜んってなるでしょ」


上目遣いで自分の頬をぷにっといじる。
この姿にはこの場所にいた誰もがきゅんとしてしまったらしい。
スイーツ以外にも手をつけはじめた羚奈の豪快な食べっぷりには女の子だと感じさせないものだった
誰もが冷や汗を流しながら見てクリリンが口を開いた


「驚いたな
コイツらの胃袋についていける子初めて見たよ
しかも女の子で」


「羚奈・・
アンタ、ダイエット中じゃなかったの?」


「・・・はっ!」


ビーデルの言葉で我にかえった。
フォークをゆっくりと皿に戻す。


「・・・食べる?」


涙ながらに皿ごとビーデルにさしだした。
それを拒否するビーデル。結局他の男性人が残さず食べてしまった。

そんな光景を羚奈は名残惜しそうに見てたとか

そろそろ会場へ向かうことになって席をたった時、羚奈は悟空に呼ばれた

「羚奈っつったか?
ちょっと来いよ」


「あ、はい・・」


孫くんパパに(そう呼ぶことにした)呼ばれて私は近くまで歩み寄った。


ぺろっ

そんな効果音がつきそうな軽い感じで舐められたほっぺた
全員目を見開き、悟空の行動に驚いた。


「・・・!!?」


「お!おお、おっ
お父さん!なにしてんですか!!」


「いや〜
コイツうまそうなほっぺたしてっから・・
さっきから気になってたんだよな、オラ」


焦りながら怒鳴る悟飯とは違い呑気に頭を掻きながらそう言ってみせる悟空。
さりげにショックをうけてる羚奈。


(うまそうってなに!?)



「だからって舐めないでください!
犯罪ですよ!!」


「・・なにそんなに怒ってんだよ悟飯〜」


「なんだ、カカロット
貴様そんな趣味があったのか」


「なんだよ、ベジータ
その顔」


・・孫くんパパはやっぱり孫くんと同じで変な人・・
いや、変わった人でした。


(チチさんごめんなさい!私悪くないです!)



「羚奈さんちょっと失礼します」


「え?ひゃああっ」


ぎゅううっと力強くほっぺたをつねられた。
ただでさえ力は強い悟飯に普通でやられてもかなり痛い。
あまりの痛みに手をバタバタさせた。


「はい、ありがとうございました。」


なんて訳が分からないことを笑顔満開で言ってのける悟飯


「・・・???」


「青春だな〜」


理解したクリリンは1人そう呟いたのだとか。