lip' | ナノ

これはデッドマンワンダーランドの主人公ガンタがDWの地下G棟に乗り込んだところから物語は始まる。



「は?
クロウが許可なく暴れて胸骨と肋骨折って帰ってきたあっ!?」


なんとも間抜けな知らせ

フライングにも程がある
確かクロウとウッドペッカーは明日試合だったはずた
なにがどうなってこんなことに?
とにかく医務室から連れてかえれとうるさいからソッコーで向かった。

コード『クロウ』

名前『千地清正』

一応私、琶畝 奈津子の彼氏だったりする。シュンっと音をたてて自動の扉が開く。
瞬間、聞こえてきたのはあのバカの怒鳴り声。


「いや、白衣って
・・マズいだろなんか!」

「あんたねえ・・
いいかげん免疫つけなさい!
大体彼女いるくせにそんなこと言うわけ?」


「アイツは関係ねえ・・
だ、ろ・・!」


ずしっと千地のお腹になにかがのっかる。


「誰が関係ない、だってえ〜?」


「・・奈津子・・!」

わざと傷口をえぐるように重力をかけ、力を加えてやった。
顔にはださないが相当痛いみたいで顔は引きつってる

「なにか楽しいことしてたみたいね?
私もまざりたかったわ」


黒い笑顔で笑ってみせた。
なぜか千地は顔が真っ赤。

「テメ・・!
どけよ!」


「あらあら
そんな顔真っ赤にしちゃって」


ぐにゅうっと奈津子の胸が千地の肌に直接あたっている。
のっかっているからどうしようもないのだが、服の隙間から胸の谷間も見えるため焦っているようだ。


「こんなんじゃ先が大変ねえ?
奈津子ちゃん」


「あ、分かります?」


「いいからどけえええッ」

我慢の限界か、千地はさらに声を荒げて叫んだ。


「もー!
せっかく心配して来てあげたんだから
感謝しなさいよ!」


「ほお?
じゃあなにか?
この行為は心配だと言うのか?」


ぼきぼき、
指を鳴らし冷やかな目で奈津子を見下ろす。
ひょいっと首ねっこをつかまれた。


「あっ?!
ちょ、やだ!千地!?」


「世話んなったな」


そのまま引きずられて連れてかれようとする。


「奈津子ちゃーん!
こんどは麻酔が必要なくて手間がかからないとこ頂戴ねー!」


扉から顔をだして手をふり、笑う彼女はなんて恐ろしいことを口にしてるんだと思った。


「いい加減放して!
歩きずらい・・!」


だけど返事は返ってこず。
これは怒ってるな、と瞬時に悟った。


「・・からかって悪かったわよ」


「ふん・・」


「ね、ホントにその状態で明日戦うの?
骨折れてんだよ」


「だからだ。
ズッパシ効いたハズだ。
気にいった。」


「千地が気に入ったなんて随分面白いコなんだ

ウッドペッカーって」


「千地清正の喧嘩だ
お前は手えだすなよ」


「はいはい」


でも自分だけ味見、なんてずるいんじゃない?

ちょっとだけー・・


G2ー15

コンコンッ


「はい・・」


ガンタは今まであった恐怖心からかそっと扉を開けた
ちりん、鈴の音色。
目の前にいる笑った女の子を見た時、怖い、と思った

「こんばんは
ウッドペッカー


・・・いや、五十嵐・・・ガンタくん」