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001


「転校生の佐原菜々さんです
みんな仲良くしてあげてね」


「はぁーい!」


今日転校してきた佐原菜々はちょっと変わったやつだと思う
腰まで伸びた灰色の髪に焦げ茶色の瞳
全くもって肉がついてないか細い身体
可愛い顔に似合わず無愛想な顔つき


「彼女、見た目は可愛いのにもったいないわね」


哀がくすりと笑い、からかうようにコナンに言う
自分の心情を読まれたようで頬を赤く染めた


「うっせーよ!」


「あら、名探偵さんは表にだしちゃいけないんじゃなかったかしら?」


「はあ?
なんの話してんだよ?」


哀の話に分からない、といったふうに眉を潜めるコナン。
その間に菜々は先生に指定された席へと着いていた。
休み時間は毎回菜々の席へ人が群がっている。こんな光景は転校生にはよくあることだが当の本人は全く喋らなかった。
表情も冷めたように朝と変わらず無愛想。


「佐原さーん!」


「・・?
なあに??」


下校時間。
一緒に帰らないかと誘う歩美、元太、光彦の3人。
そんな3人の後ろをついて歩くコナンと哀。


「・・私とは関わらない方がいいわ」


それだけ素っ気ない口調で吐き捨てれば下駄箱へと歩いていった。


「なんでー!
あの態度!」


「まあまあ、元太くん
なにか用事があるんですよ」


歩美は"もう一度誘ってみる"と言って菜々の後を追いかけていった。
もちろん元太、光彦も歩美の後をついていく。


「コナン、灰原!
早くこいよ!」


「ったく・・
しゃあねえな」


しぶしぶつきあうことにしたコナンと哀。
菜々は下駄箱で靴を履きかえてる途中だった。


 


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