休息 | ナノ
March 04


「ん‥‥っいった、あ‥‥!」

首筋に顔を埋めたかと思えばいきなり痛みがはしり、歯がたてられた。噛み千切られるかと思うばかりの力でどんどん自身の皮膚に食い込んでいく。ぎちぎちと音を鳴らし、血が溢れた。

「や、か、んべ、いたいっ」
「他の男と喋っていたよね」
「あ、れは仕事で、うああ!」

一層力が増し、痛みも増えビクリと肩が震えた。

「俺のだってシルシつけとかないとね」

そう笑みを浮かべて低い声で囁く神戸はなんだか艶めいて見えた。
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