May 24
「なあなあなんでお前は夜トと離れて歩いてんの?」
「え・・、?」
じー、と顔を見られ口端が引きつる。言われたのが雪音くんになら尚更。
ひよりんにまで見られてるし・・。なんなのもうっ
「お前まで俺が嫌か」
具合悪そうな夜ト。ヤスんでるくせになんで我慢してるのかなこのひとは。
でも夜トが言ってくれるまで待つんだ。
「・・言ってくれる筈ないけど」
「え?」「は?」
わたしがぽそりと言った言葉に雪音くんとひよりんが同時に聞き返してきた。
お互い目を丸くし、あははと笑って誤魔化した。
「ジャージと一緒に歩きたくないだけ・・・っです!!!」
「お前もジャージかあああ!!」
なんか夜トが『ジャージを馬鹿にすんな』とか『ジャージは着やすくて安いんだぞ』とか言ってるけど今の私には聞こえなかった。
だってそんなの十分知ってるから。
ジャージだから、なんて嘘で夜トがカッコよすぎて直視できなくて恥ずかしいから隣歩けない。なんてそんなこと死んでも言えないもんね。