September 04
ある日の昼さがり。
日向家にひとりの悲鳴が聞こえた。
「な・・!
おおおっお前その髪!」
「もお!うるさい!
なに?ギロロ」
「な、なにって!」
昨日まで確かに腰まであった長い髪が今朝は綺麗に鎖骨くらいの長さになってしまっている。
自分はあのさらさらで艶やかな綺麗な髪が目の前で揺れるのが好きだった。
近寄ったときに香る甘い匂いも。
いきなりなくなったんだ。
これは驚かずにはいられまい。
「髪が・・」
「髪?
ああ、これね」
嬉しそうに話そうとするが以前クルルに女が髪を切るときは失恋したときだと聞かされたことを思いだした
思いだしたら涙がでそうなほど悲しくなって。
顔なんか死にそうだ。
「ちょ!ギロロ!?
なにその顔!」
「失恋かあああッ!!?」
「ちがあああうッ!!」