●ルーク×ナタリア


「えーと、ナタリア?」
「なんでしょう」
「何してんの?」
「お腹を温めて差し上げてますの」

夜は冷えますから、お腹を出したままでは寒いでしょう?
そう言ってナタリアはぎゅっとルークの腰を抱く。

「なーんだ。抱きつきたかったのかと思ったのに」






●ルーク×ナタリア


俺ってやっぱ、アイツのレプリカなんだなぁ

なんですの、突然
卑屈ならもうこりごりですわよ

いや、同じ女を好きになったからさ

……まぁ
でしたら貴方はレプリカだから私を好きになったとおっしゃいますのね

ち、ちげーよ!
それは、ちゃんと俺の意志で…!






●ルーク×ナタリア


ほら、小指出せ

え?

約束してやるから
ナタリアを守るって

ルーク……
じゃあ私もルークを守ると約束しますわ

……おう






●ルーク×ナタリア[子時代]


ふわふわと揺れる彼女の髪に触れた。
柔らかなそれはとても心地よくて。

「?どうしました?」
「……別に。ただ触りたくなっただけだ」
「まあ」

ナタリアは嬉しそうに笑った。
心がほわっと温かくなる。
きっと記憶を失う前もこの笑顔をたくさん見ていたんだろう。
それも忘れてしまったなんて、なんともったいない。






●ルーク→ナタリア


その瞳にうっすらと膜が張るのを、ずっと待っていたのかもしれない。
コイツの力になりたくて、支えになりたくて、だから自分にだけは弱いところを見せて欲しかったのだ。
でも実際に泣かれてしまうと困ったもので、抱きしめてやることすら躊躇している今現在の自分になんとも嫌気がさした。






●ルーク←ナタリア


頭がいてぇ。

そうルークは顔をしかめた。
私では決して治すことのできない謎の頭痛。
私にもっと力があれば、治すことができるのかしら。

「私、もっと治癒術の修行をしますわ!」

ルークは何言ってんだと呆れているけれど、きっと私がルークを治してさしあげるのです!






●ルーク×ナタリア


「私、聞いてませんわ」

ティアと夜中にこんな素敵なところを歩いただなんて。

「だから、それは飛ばされて仕方なくだったし、大して言うようなこととも思わなかったんだって」
「それでも!……それでも、悔しいのです」

子ども染みた嫉妬とわかってはいるけれど、私よりもティアとの思い出の方が男女らしい気がして。
二人にとっては何ともないことなのかもしれないけれど。

「好きな殿方が違う女性と歩いただけで妬くのは、普通の感情なはずですわ」


―――――
タタル渓谷にて





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