刻の大地



●カイ←イリア


「はい、イリアちゃん」

優しい笑みと美味しそうな飴。
ボクの心がほわっと温かくなる。
どちらかひとつでは物足りなくて。
カイ兄さんだからこそのぬくもりなんだ。
これはなんて気持ち?
わからないけど、一つだけ確かなこと。

カイ兄さんといると、すごく安心する。

それは兄さんのお友達だから?






●カイ←ジェンド


イライラ、する。

目覚めてから大分経つというのに、何故ディアボロスに辿り着かない。
それもこれもあのアホ男のせいだ。
行く先々で女を口説いてばっかで、ちっとも役に立たねぇ。
もっと真剣に手がかりを探せ。
女なんかに構ってんじゃねぇ!

あぁ、ホント、イライラする……。






●カイ←イリア


どうしよう、どうしちゃったのボク。
目の前には優しく笑って頭を撫でてくれるカイ兄さん。
昔よくしてもらってたことなのに、ホッと安心させてくれる行為のはずなのに。
今のボクには少し悪いことな気がする。
ドキドキって耳のそばで大きな音がするんだ。

やめて
優しい笑顔を向けないで
近くに来ないで

でないとボクの心臓、きっと壊れちゃう。






●カイ←エスト


フシギな人。
コロスって言ってるのに、近づいてきて。
ワタシもそれを許してしまう。
ワタシの心、乱される。
チガウ、チガウ。
彼は不幸にすべき人。
ワタシはヤミの王だから。
次はナイわ。
きっとコロス。

だから、アイタイ。
でも、アイタクナイ。





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