●レイヴン×ジュディス←ユーリ


「ちょっと聞いてよ青年〜」
「あ?なんだよおっさん、いつにもましてウザいな」
「……おっさんだって傷つくんだからね」
「で?」
「いやさぁ、ジュディスちゃんにしばらくお触り禁止って言われちゃって。おっさん超ショック……」
「……は?」
「ちょっと跡付けただけでそんな罰厳しすぎると思わない?」
「よしおっさん面貸せや」

それはオレに喧嘩売ってるってこったな。
のろけてんじゃねぇよクソオヤジ!






●レイヴン→ジュディス


「冗談だと思ってたっしょ」
「そうね。そう思われても仕方のない態度だったと思うのだけれど」
「あちゃー、おっさんそんなに信用されてなかったのね」
「ふふっ」
「でも俺様けっこうマジよ」
「そう」
「ジュディスちゃん」
「なにかしら」
「死の淵まで愛の逃避行、なーんてどう?」






●レイヴン←ジュディス


ショック、とかはない。
彼には何か隠し事があるとは、出会った時から思っていた。
皆が皆、胡散臭いと言っていたけれど、本当の意味で疑っていたのは私だけなのかもしれない。
それは自惚れかもしれないのだけれど。






●レイヴン→ジュディス


あの娘には似合わない言葉かもしれないけど、正直見てて危なっかしい。
心の中でギリギリになってるのを隠して、穏やかに振る舞う様が、なんだか切ないんだ。
何を隠してる?なんて俺が聞けるわけもなく。
それでも考えていることを全て教えてほしいという傲慢な心が顔を見せる。

自分勝手は慣れている。
なら少しくらい踏み込んでもいいだろうか。

しかしそれで俺の事情にあの娘を巻き込むことになるのなら、






●レイヴン×ジュディス


不意打ちってのはおっさんの得意分野なもんで。

「ジュディスちゃん」
「あら、なぁにレイヴン」

振り返りざまにキス。
あらら、真っ赤になっちゃった。
かぁわいいわぁ。
たまには年相応の表情をするジュディスちゃんもいいわよね。






●レイヴン×ジュディス←ユーリ+フレン


ジュディスちゃんって温かいの。
少年の子ども体温より温かいなんてことないはずなのにさ、ちょっと抱き締めただけで伝わってくる体温は犬ころよりも温かく感じちゃう。
ジュディスちゃんを抱き締めながら寝るのが俺様の当たり前になっちまって。
お子さまたちからの冷たい視線や、青年たちの射殺すような視線が痛かったりもするんだけど。
ジュディスちゃんが拒否したりしないもんだから、おかげさまでおっさんは幸せな気分で眠りにつけるわけよ。
羨ましいってんならお前さんたちも頼んでみたら?
まぁ俺様の特権を易々と渡すわけないけどね。






●レイヴン→ジュディス


ジュディスちゃんはさ、おっさんと青年どっちが好き?

ふふ、なぁにその究極の選択

ええっ!?即答してくれると思ったら、まさかの!?






●レイヴン×ジュディス←フレン


見てしまった。
一番見たくなかったものを。
彼と彼女が口づけているところなど、できるなら一生見たくなかったというのに。

どうか幸せになってくれと願ってやまない彼と、誰にも渡したくなんてない彼女。
どちらを選べばいいのかわからない、という以前に、選択できるのは前者しかないだなんて。






●レイヴン×ジュディス←ユーリ


「疲れちゃってるみたいでねー」

そう笑って、おっさんは膝の上に乗せたジュディの頭を撫でた。
彼女のあんな安心した寝顔を見るのは初めてだ。

「俺とお前さんじゃ、励まし方が違うんだ。ジュディスちゃんには俺様の方があってたってことよ」

その勝ち誇った顔面をおもいっきし殴ってやりたい。





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