●クラース←ミント+アーチェ
「クレスと仲良くな」
そう言って去ってしまうクラースさんの背中を茫然と見送る。
初めからわかっていた別れの時は、あっけなく終わってしまうのだ。
彼は過去の人間で、私は現在の人間で。
有り得ない出会いを果たしてしまった私たちだから、どこかで期待していたのかもしれない。
「ミント、いいの?」
私の様子を伺っていたアーチェさんが問う。
彼女とはまた会えるだろうからこそ、気になるのだろう。
「……ええ」
許されないとわかっていたのに、何故彼を愛してしまったのだろう。
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