●リッド→メルディ
くつくつと煮える鍋をぼんやり見ながら思った。
自分の今の状態に似ている、と。
鍋の中でくるくると踊る具材は彼女自身、そしてスープは俺の彼女への想い。
熱くなりすぎて、もうとうに沸点を越している。
上限がないものだから、熱はあがる一方だ。
ほら、今にも吹き零れそうで……
……って!
やっべ鍋吹き零れてんじゃねえか!
●リッド→メルディ
離ればなれになってしまってから、どれ程の月日が経っただろう。
いつも通りの生活をしながらも、どうしたら彼女に逢えるかばかりを考えている。
もちろん、バンエルティア号をなんとかするよりないんだが。
早く、早く彼女に逢いたい。
思いきり抱き締めたい。
彼女の感触も、キスの味も忘れてしまった。
この渇いた心を潤してほしい。
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