「それは何?」
「これ?こんぺいとうだよ」
箱いっぱいに入ったカラフルで小さな粒たちを、ルウはキラキラとした目で見つめる。
「綺麗ね……お星さまみたい」
甘い香に酔っているのか、ルウはうっとりしていた。
「……食べてみる?」
「いいの!?」
「もちろん」
君と食べようと思って用意したんだから、とマグナは言わなかった。
(面と向かって言うのは恥ずかしすぎる……)
でも言わないとルウには絶対に伝わらない。
どうしよう。
そうマグナが考え込んでいる間に、ルウの手はすでにこんぺいとうにのびていた。
「……何だ、それは」
「これ?こんぺいとう……が入っていた箱だよ」
マグナが持っている箱には、粉々のこんぺいとうの屑が残っているだけだった。
それを見たイオスは、いつものように無表情で、
「星くずみたいだな」
と言った。
2007/07/15
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