シェリアの気持ちなんて火を見るより明らかで。
兄さんに至っては、何故自分で気づかないのかとイライラさせられる。
子どもの頃はそれでも良かった。
僕だって恋愛なんてこれっぽっちもわからなかったし、二人が一緒に幸せになればいいなと漠然と思ってたから。
でも兄さんにとってシェリアが幼馴染みで特別な異性であると同時に、僕にとっとも彼女はそうなのだ。
僕も、成長したということ。
この気持ちは決して、姉さん風を吹かす幼馴染みへの憧れなんかではない。

「僕では駄目ですか、シェリア」

貴女の気持ちにも自分の気持ちにも鈍感な兄さんなんか見放して、こっちへ来てくださいよ。

困らせるだけだとわかっているから、彼女の前では言えないけれど。







2011/11/1
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