「はい」
軽く手渡された小瓶には、色とりどりの飴玉が詰められていた。
「チョコのお返し」
イオスは少し照れたように、そう微笑む。
お返しをくれたことよりも、その表情を見れたことの方が嬉しい。
「ありがとう。ね、一緒に食べよ」
白い飴玉を手に取り、イオスの口へと運ぶ。
「ん……。ルウの分が減ってしまうよ」
「ルウは確かに甘いものに目がないけど、そこまでじゃないわよ!」
ぷくりと頬を膨らませ、自身も飴を口に入れた。
その甘さに、膨らんだ頬はいつしか弛む。
「それに、一緒に食べた方がもっと美味しくなるわ」
甘くて美味しい、素敵なお返しをありがとう。
2012/3/15
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