「いい加減にしてくれねぇかなぁ」
この男はいつまで子どもなのか。
雪の中、子どもたちと走り回る総司に、新八はため息を吐いた。
彼が健康な男性なら問題ない。
しかし総司は現在風邪をひいているはずだ。
副長の命とはいえ、こうしてせっかくの非番の自分が駆り出されているのも納得いかない。
「おーい総司。早く屯所に戻れやーい」
「何いってるんですか永倉さん!今いいとこなんですよ!」
この男、どうしてくれようか。
かくなる上は、弱点をつくしかない。
「アユ姉がぜんざい作ってたヨ〜。早く帰らねえと、左之に全部食われちまうぞ」
「!それは大変ですね!すぐに帰りましょう!」
そう言って総司は子どもたちを集め、帰る旨を伝えた。
(簡単だなぁ)
2011/11/28
×