堪えきれない時が、たまにある。
世界のため、自分たちのために、最良の決断だったのは間違いない。
あのまま放置していたら、今のこの世界も、あるべき未来も、きっと消え去っていた。
それでも、唯一の身内を守れなかったという事実は、一生消えることはない。
時折思い出しては、優しかった頃の兄と、変わってしまった兄に涙する。

世界と家族。
天秤にかけるには、あまりに違いすぎた。







2012/3/8
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