「ねえ、ジタン」
「ん?どうした?」
「少しだけ……少しだけでいいんだ。立ち止まってもいいかな?」
時が止まってしまった“仲間”を見て、耐えられなかったのか。
この状態のビビを慰める技を、オレは持たない。
「わかった。じゃあ先に行って待ってるな」
「うん」
自分の生きる理由とか、彼らの自我の芽生えとか、きっと立ち止まったら考えて、ぐるぐると答えにならない思考ばかりが襲うんだろうけど、いつかはビビ自身で立ち向かわなきゃいけないことでもある。
少しずつ、向き合わないと。
「ビビ」
「なに?」
「迷子にはなるなよ」
迷ったらいつでも助けてやるから。
2011/11/15
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