風が変わった。
それまでただ頬を優しく撫でるだけだったそれは、その一瞬で愛しさを含む。
もうそんな時間か、とフェリオは筆を置き、大きく背を伸ばした。
同時に、扉の開く音。

「王子、魔法騎士たちが到着した。お茶にしよう」

導師に続いて彼女たちの元へ。
心身の疲れが吹き飛ぶような笑顔で待っているはずだ。
向かう足は軽い。

愛しい風は彼女の来訪を告げるメッセージ。







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※文中の“風”は“かぜ”とお読みください。
ルビつけんと一目でわからんのが残念。

2012/03/05
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