「よぉ…」

『ども』



夜、お風呂に入ったせいか喉が渇いてロビーの売店で飲み物を買って飲んでいたら、切原君に声を掛けられた。

隣いいか?と言われたので、どうぞと答えると、買ったばかりの炭酸飲料を持って隣に座った。



『こんな遅くにどうしたの?』

「アンタだってここにいんじゃん
つか今風呂だったのか?」

『うん、夕飯の後片付けとかしなきゃだし』

「……水澤先輩はもうとっくに寝てるぜ?」

『あぁ…』


まぁ、あの人片付け押し付けてったしなぁ…
幸いにも皆が残さなかったから片付けは楽だったけどね…


『あぁ、コレさ。水澤先輩の忘れ物なんだけど、届けておいてよ』

「あぁ?何ソレ」

『パンツ』

「ハァ!!!?」


顔を真っ赤にした切原君。
意外と初心なんだね。


『ふふ、嘘だよ。本当はコレ』

「んだよ…、ジャージかよ…」

『じゃ、渡しといてね』

「………ヤダ」


…ここにも駄々っ子がいたか。
てか、そもそも何で切原君は私と普通に会話してんの。

彼、立海じゃん。


「俺はあの人が嫌いだ」

『あの人って水澤先輩?』

「あぁ…。媚売ってんのすごい分かるし。
でも幸村部長も真田副部長もそんな訳ないって言うし。
あいつと合宿に行くのだって本当は嫌だったんだ!!!」

『ちょ、切原君…声が大きい』

売店のおばちゃん吃驚してるから!!!

「兎に角!!!俺はお前の事信じてっからな!!!じゃあな!!!」

『あ、ちょっと!!』


切原君は叫ぶだけ叫んで部屋のほうへ走っていった。


ジャージ、どうしようか…











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