部活が終わり、部室の鍵を閉めたところで不二に話しかけられた。


「名前ちゃん、待ってるよ」

「名前が…?」


そんなまさか
もう7時過ぎだぞ?

こんな時間まで待ってるわけ……


そう思いつつも、期待して廊下を歩く
名前のクラスについた。

ドアを開けると誰かがいる。



名前だ…

部活が終わるまで俺のことを待っていてくれたのか……

どうやら名前は寝ているらしく、俺が入ってきたのに気づかない。

無理矢理起こすのもかわいそうだと思い、名前の前の席に座り本を取り出して読んみ始めた。




『て…づか、くん……』

「っ!!」



寝言か…
俺の夢でも見ているのだろうか

夢の中で俺の名前を呼んでくれたことがとても嬉しい。


嬉しさと愛しさがこみ上げて来て名前の髪を指で梳く。




『ん……、あれ…?
てづか、くん…?』

「起こしてしまったな」


『何で、部活は?』

「もう終わったぞ」


『え…?私が起きるまで待ってたの?』

「あぁ」


そう答えるとみるみる青ざめていく名前。
どうしたのか、と聞こうとしたら


『ごめんなさい!!!』


と謝られてしまった。


「何で謝るんだ?」

『だって、また無理させちゃって…』


「無理?」




『ごめんね、手塚君…
私の告白、断れなかったから、無理して付き合ってくれてたでしょ?

だからごめんね
もう、別れよう?

手塚君と一緒にいれて楽しかった。
ありがとう』



さようなら、と言って席を立とうとした名前の腕をつかむ。

驚いて振り返った##NAME2#と一瞬目が合ったがすぐに逸らされてしまった。


「名前は俺が嫌いか?」

『………』

「俺は好きだ」

『…な、んで……?』

「好きでいるのに理由がいるのか?」


『だって…』

「無理なんかしていない
俺はお前と一緒にいたいが、嫌か?」


『………あ、りがと…』

「好きだ」

『私も好き、です』



「もう別れようなんて言うなよ」

『うん!!』





その笑顔を俺はずっと見ていたい。
だから、俺のそばにいてくれ



愛してる、名前












メモリー



(夢に俺が出てきただろ)
(え!!何で知ってるの!?)
(さぁな?) 

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奏蘭様リクの手塚でした!!


ちょっと補足です
不二は手塚から相談受けていました。
で、手塚は相当主人公が大好きです。

リクエスト下さった奏蘭様!!ありがとうございました!!!

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