『………』
「どうしたんですか会長?」
『あ、いやなんでもない』
「…?」
馬鹿だ、私…
後輩に心配させるなんて…
情けない…
生徒会の活動中、山下が私に声をかけてくれた。
目の前の書類を見るとまったく進んでいない。
コレが終わんないと私も山下も帰れないのに…
「俺も手伝いましょうか?」
『ううん、大丈夫、ありがと
それよりさ、山下って恋したことある?』
「……恋、ですか?
何でそんな急に…」
『いや、たいした理由じゃないの
ちょっと気になっていろんな人に聞いてるだけ』
「…俺は、してますよ……恋」
『え、そうなの!!知らなかったー!!!
もう、相談に乗るのに〜』
いや、私遅れすぎだろ!!
後輩はもう初恋終わってるってのに、私まだか……!!!
『どんな人?』
「年上の人です
綺麗で、優しくて…後輩の俺にもちゃんと話しかけてくれるし挨拶もしてくれる…
すごく素敵な人です」
『へ〜そっか…』
「会長は?好きな人いないんですか?」
『好きな、人かぁ……』
いつか出来るのかなぁ…私にも
.
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