・一万打企画から。シエリジとインド組。
・おそらく甘いです。
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例えるならば鳥だろうか。
彼女は昔から落ち着きが無く活発で、めまぐるしかったが同時に目が離せない存在で。
それは危なっかしいから、と共に不思議と心が穏やかになる。僕の中でそういう存在という位置を確立しつつあった。
だからというのも何だが、インドから来た平和ボケした主従とは双方共性質が性質な為上手く馴染み、結果現在に至る。
「カリーの為の使用人まで居たの!?何で?」
「そうだぞ、カリーの香辛料だけでも凄い数だからな。それを牽く為の使用人だ。」
「じゃあその人はカリーを作らないのね!やっぱりシェフのお仕事なの?」
「いーや、俺の城ではアグニのカリーが一番だったからな!基本的にはアグニに作らせていた。」
紅茶の香りと甘味の香りが混じり、嗅覚をくすぐるる応接室の中でカリーの話をする、という何とも不相応な話を、未だ湯気の立つ紅茶を飲み込んで紛らわす。
「……」
――…“退、屈。”
率直な所退屈で耳に入ってくる話題は右から左に流れる為、自然と睡魔は徐々に侵食して来る。
不意に隣に座るエリザベスへ視線を移せば、柔らかそうな金糸がふわり、ふわりと揺れていた。
――嗚呼、もう、限界だ。
そう視界が霞んだ所で力が抜けて、エリザベスの肩へともたれ掛かってしまった。
「…わ、…シエル…!?」
……“フリ”をした。
子供染みている、とかそんな事は充分承知だ。せめて彼女の前位子供でも良いかだなんて、紅い瞳の悪魔は嘲笑いそうだな。
せめて顔が紅潮している事には気付かない様に祈っていると、穏やかに緩やかに睡魔は僕を侵食していく。
sleeping beauty
(では、目覚めのキスを。なんて、貴方は怒るかしら。)
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あれ、アグニ出てな…(´・ω・`)
リクエスト有難うございました!後書きやら何やらは後日日記に。