Saisons | ナノ

0707

彼らの学校では何故か七夕祭りが存在する。
それは文化祭のように生徒以外の人も入ることができる。

夏「それで、なんで私達のクラスは喫茶店なんですか。いえ、喫茶店はいいんです。何故メイドなんですか!?」

冬「まぁ、夏音の気持ちは分からなくないけど…」

それで皆のクラスはたった1人の意見でメイド喫茶に決まってしまったらしい。

秋「いいんじゃないかな?なんか楽しそうだし!!」

春「いいじゃん!メイド!案外男子がやっても人気あんだよ?」

その1人は春陽。

夏「私達のような長身の男性が着ても気色悪いだけでしょう」

春「俺達顔はいいから大丈夫だって!」


冬「自分で言っちゃったよ…」

秋「じゃあさ、こうしよ!」

秋羅が出した意見は
170cm以下がメイド、それ以上が執事
というもの。

夏「まぁ、それなら」

夏音はしぶしぶメイド服を着るよりはいいと、執事の格好をすることになった。



そして七夕祭り当日。
彼らのクラスはイケメン執事とかわいいメイドがいると大繁盛。

秋「まさかこんだけ忙しくなるとはなぁ」

冬「それに、こういうのもなんか楽しいね。ね?夏音?」

夏「えぇ、まぁ…」

春「あっきらー!俺達休憩一緒だよな?」

接客をしていた春陽がきた。

秋「一緒だけど、どした?」

春「ちょっとねー♪休憩してきていいって!行こう!」

秋「お、おぅ?じゃ2人ともあとよろしく」



秋羅が連れてこられた場所は、七夕祭りの最後に1つだけ願いを叶える笹のある場所。

秋「この笹に『夏音のメイド姿』とでもかく気?」

春「ご名答!」

元気にそう答えた春陽に秋羅は苦笑いを浮かべつつ、止めようとはしなかった。

春「ま、面白そうだしね。選ばれないと思うけど」



そして、七夕祭りクライマックスの1つだけの願いの発表となった。

春「夏音と冬麻もかいたんだろ?」

冬「新しいパソコン欲しいなって」

夏「私は天体顕微鏡が欲しいと。あなたたちは?」

春「ないしょー」

秋「選ばれたら怒る人がいるかもしれないからね」

ついに生徒会からその発表がされた。
この願いは、短冊に願いを書いてそれを見た生徒たちが短冊の裏に投票する。

「今年度、俺達が叶える願いは!『夏音のメイド姿』!」

春「お。マジ?ヤッター!」

冬「やっぱり…」

夏「春陽君あなたって人は…どこまでくだらない事を考えてるんですか!」

秋「ね?」

「夏音とその他3人は終わったら生徒会室にこいよ!」



こうして七夕祭りは閉祭。
あのあとは夏音は春陽に引きずられて生徒会室にいき。
無理やりメイド服を着せられ、写真までとられた。

その写真は後日、校内新聞の1面を飾ったらしい。

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