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Diary


 
――――――――黒い太陽が現れたとき世界に異変が起こる。




そんなことを昔、誰かから聞いたことがある。

それはいつしか忘れていき、大人になっていく。


















小さな村の一角で私は子供たちを前に歌っている。

それはもう日常風景で、私がここで歌っていると自然と人が集まっていた。

いつもどおり他愛ない話をしているときだった。

急に辺りが暗くなった。

空を見上げると、いつか聞いた黒い太陽。

それに驚き泣き出す子供たち。

なんとか落ち着かせようと、おばあちゃんから教えてもらったあの歌を唄う。

すると、子供たちは泣き止み、いつの間にか太陽ももとに戻っていた。

「――――おい。おまえ、その唄をどこで知った!」

急に男の人が怖い顔で訪ねてくる。
唄とは、私がたった今歌ったおばあちゃんからのうた。

「私の祖母から教えてもらいました。それよりなんなんですかあなたは」

私が訪ねるとその男は不機嫌なままこの村を去っていった。
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