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思えば、聖域に来た時からなまえは自分の傍にいたと思う。つらかった時も楽しかった時もいつも傍にはなまえがいた。いわゆる幼馴染のような存在だった。やがて、聖域に反逆した私についてきたのはデスマスク、アフロディーテ、シュラ、
それから、彼女だった。
ずっと黙ってきた。自ら正体を教えたわけでもない。それでも彼女は気づいて、自らの意思でついてきた。つらかった時も楽しかった時も彼女が傍にいたのだ。聖戦が終わったとき、女神の傍で私を待っていたのもなまえだった。そうして彼女は一番に聖母のようなあの笑みを浮かべるのだった。馬鹿な女だと心から思う。それでも私があの優しい微笑みと暖かな温もりを手放したくなかったのも事実だ。

つまりそういうことで彼女とはもう五分の一世紀は共に過ごしているわけだ。
それと同時に私の人生の大半が彼女と共にあったのだ。だから結論として私が言いたいことは一つで十分だった。

(Ein Leben ohne dich kann ich mir nicht vorstellen)

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