Project | ナノ
現在時刻5:45です、隊長。
起床時刻です、隊長。
これから顔洗って着替えて髪の毛をやって、それから出勤、といっても執務室にすでにいるであろうサガさんのお手伝いに行かなければならないのです、隊長。

「・・・・・・・・」

隊長、


どうして、私のベッドの中にミロさんがいるのでしょうか?


「あ、あの・・・・、ミロ、さん?」
「・・・・・・」

駄目だ。
すごく爆睡している。気づく気配すら見せてくれない。ああ、でもどうしよう。何故この人はこんなにも爆睡しているのに私をしっかりと抱きしめているのだろう?

シオンさんには散々ホッカイロ代わりにされたりもしたが、私は抱き枕じゃない。勘弁してくれ。いや、その前になんでミロさんがここにいるのかという問題に戻るべきだ。そうだ、なんでだ。


・・・いや、

いかがわしいことは一切していない。
それだけはない。神に誓う。沙織ちゃんに誓う。

じゃあ、どうしてミロさんが隣にいるんだ?
・・・思い出せない。まさか、昨晩?あんなことやこんなこと・・・、駄目だ破廉恥だ!!絶対にない!・・・多分。あああ、でも、それだとミロさんが私の隣で眠っている理由にはならない。

「じゃ、・・・じゃあ・・・、まさか本当に・・・!!!!」
「なまえ――――ッ!!!!無事か!!!?」

まさかのまさかな想像に納得しかけた刹那、私の部屋の扉が吹き飛ばされた音で我に帰る。壁にぶつかって落ちた扉は、以前デスマスクさんが扉を蹴破った時よりもボロボロになってしまっていた。

きっと、もう使い物にならないほどに。

「いやー!カムバック、マイドアー!!」
「大丈夫か、何もされていないか、なまえ?ミロ、貴様、帰りが遅いと思えば・・・!!」
「カミュさん!!」

ああ、私は悲しい。普段冷静な彼が私の部屋の扉をぶち壊しただなんて。またしばらく私の部屋からプライバシーという言葉がなくなるのか・・・・。廊下を通り抜ける際に心配そうに中を覗いて行った女官さんに苦笑する。

だが、そんなことはどうでもいいのか、私の肩を掴んだカミュさんは心配げに眉を下げて矢継ぎ早に質問をしてくる。

「大丈夫か?本当に何もされていないな?もっと早く気付いてやれず、すまなかった」
「や、大丈夫ですよ、カミュさん。それより、どうしてここにミロさんが?」
「・・・ああ、これから私と二人で長期任務なのだが・・・、その前になまえの顔を見ておきたいと出て行ったきり、帰って来ないかと思えば、・・・」
「何故か私の部屋で眠っていたわけですね」

私から引きずりはなしたミロさんを寝台の上から床に投げ捨てる。なんとも粗末な扱いである。ミロさんが小さく呻いたのを聞きながら、私も寝台から降りる。カミュさんが私を起こしたことを申し訳なさそうに謝罪したが、最初から起きていたのだし、それに、どちらにしてももう起きる時間だ。まったく問題がないことを告げれば、彼は安心したように笑った。

「任務、ファイトです」
「ああ、行ってくる」
「行ってらっしゃい」

そう笑いかければ、カミュさんは僅かに赤い頬で私に抱きついてくる。なんだなんだ、抱き枕ブームなのか?だがあいにく私はそんなに抱き心地がいいとは・・・、・・・まさか、最近腰回りに肉がついてきた気がしているのだが、ぷにぷにしているのがいいとか?・・・・ダイエットでも、することにしようか。

そんなことを悶々と考えていると、ようやく目を覚ましたらしいミロさんが必死の形相で私とカミュさんを引きはがした。

「何しているんだ、カミュ!!なまえはやらんぞ!!」
「何を言うか、ミロ。なまえはお前のものではない。私の大切ななまえだ」

意味のわからないことを言いだしたミロさんに、負けじとカミュさんも意味のわからない台詞を返す。まったく一体なんだというのだ、この二人は。仲が良すぎるせいか、時折私には到底理解できない会話を始めるものだから困った。

「そもそも何故お前がなまえのベッドで眠っているのだ!」
「それは・・・!暖かそうだったのと、やわらかくて気持ちよさそうで、つい」
「ついじゃない!!」
「ていうか、やっぱり私太りました?・・・ん」

そんなとき時計が六時を告げる。その音に私はそろそろ出勤時刻だと顔を上げ、ミロさんとカミュさんは出立時刻のギリギリだったのか、何故か私にハグをして部屋から駆けだして行った。対する私の頬は赤いまま。なんたって欧米はボディタッチが多いのだろうか。日本で育った私には刺激が強い・・・。ああ、とりあえず顔を洗おう。早くこの熱い頬を覚まさない限りサガさんのところにも、手伝いにいけないのだから。





「うわっ!!いきなりどうしたんです、シュラさん?」



そして再び問題は発生するのだった。

顔を洗い、パジャマからシャツとズボンに着替え、髪を整え、さあ出勤だと思い、扉のなくなった部屋を出ようとした瞬間、誰かの胸板に顔面を直撃させる。

一体だれだろうと見上げれば見慣れた黒髪を顔を下げた動きによって僅かに揺らしたシュラさんだった。

こんな朝早くから、私のもとに彼が訪れてくる、それ自体が大変に珍しいことだったのだが、彼は私の肩に頭を預けてそのまま体重を寄りかけてきたのだ。

もちろん大柄な彼を支えきれるわけもなく私は尻もちをついて背後に倒れる。
地味にダメージを喰らった尻を撫でながら、未だ私の肩に頭を預けたままのシュラさんに首を傾げる。

「どうかしましたか」
「どうもしていない」

そう即答が帰ってきたが、どうも何やら調子がおかしい。



白い頬をわずかに赤く染めたシュラさん。

そうだ、先程から漂ってくる、アルコール・・・臭・・・

「ちょ、酔ってますね!!?酔っているんでしょう、シュラさん!!」
「・・・酔う・・・、なまえにか?」



駄目だ、この人。
早くどうにかしないとの以前にもう駄目だ。

手遅れすぎる。どうしよう、どうしたらいいんだ、私は!!

だが焦っている間にも酔っ払いは、私のシャツのボタンに手をかけ始めている。おいおい、誰かどうにかしてくれ!この人は私には手が負えない!!

「なまえ」
「ひっ!」

首筋に顔を埋められて、囁かれた声に背筋が粟立つ。ああああ、朝っぱらからこんな破廉恥、お姉さんは許しませんよ!!許しませんからね!!ああ、しかもお姉さんって私は別にお姉さんじゃない。いや、そんなことはどうでもいい。分からない。だがどうしよう。シュラさんのように力が強い人は私にはどうしようもないのだ。どうしよう、どうしたらいい?

「・・・なまえ、」
「ちょ、シュラ、さ・・・!!」
「ブラッディローズ!!!」
「こんの馬鹿山羊!なまえに何してやがる!!」
「ぎゃー!」

アフロディーテさんの薔薇攻撃と、デスマスクさんの蹴りのせいで私に倒れこんできたシュラさんに潰される。

重い。

本当に冗談抜きで重い!!

「つ、ツブレマス・・・」
「ああ、ごめんね、なまえ。この馬鹿が、本当にすまない。これからはいつでも私がなまえを守ってあげるから、双魚宮で一緒に住まないかい?」
「ア、 アフロディーテ、さん・・・!」

にっこりと笑って私の手を取ったアフロディーテさんに、なんと返答すべきか言葉を詰まらせた瞬間にデスマスクさんがアフロディーテさんの頭を素早く叩いた。

「っ!何をするんだい、デスマスク!」
「安心しろよな、なまえ。こいつらは俺が黄泉比良坂に捨てておいてやるよ」
「フッ、何処の口がそんなことをぬけぬけとぬかすんだい?君こそ、私が全身に私の美しい白薔薇を活けてやろうか?そうすれば少しは見られる姿になるんじゃないのかい?」
「はっ、お前こそ何をいうんだか。けばいだけの薔薇くせえオカマに用はねえんだよ」
「遠慮をすることはない。その醜悪な姿を世間やなまえに晒すくらいなら、せめて全身を薔薇で隠してしまったほうがいい」

一体なにをしに私の部屋を訪れたのだろう。いつの間にか眠りこんだシュラさんを引きずりながら、あの麗しい顔から想像もできない口汚い言葉を罵り合いながら小さくなっていく三人に私は首を傾げるしかなかったのだった。



まったく、何をしに来たのだろうか。
いつものごとく、不思議なひとたちだなと、彼らのいなくなった方向を眺めながら私は首を傾げ続けるのだった。

「おはようございます!!」
「ああ、おはよう、なまえ」
「なまえ、おはよう」

教皇宮の前を掃除していると、アイオリアさんとアルデバランさんが歩いてくる。
いつもの通りに笑顔で挨拶をすれば、アルデバランさんが私にいちまいの手紙を差し出してくる。一体誰からだと受け取った瞬間、几帳面に並んだ二人の名前に笑みがもれた。

「シャカさんとムウさん!なんだか久しぶりです」
「ああ、しばらく長期任務だったからな。存外真面目なあいつらが任務中に手紙を送ってくるなんて、そろそろなまえが恋しくなったとみたぞ」
「む・・・っ」

アルデバランさんの意味不明な台詞にアイオリアさんが過剰反応するのを不思議に思いながらも手紙の封をきり、そして見なければよかったと後悔する。

『なまえ、処女宮の入口の大地に額を擦りつけて任務に精をだす私を崇めることを許す。崇めるその際にはマントルまできちんと君の額で擦り掘り出すことが絶対だ』
『なまえ。お元気でしょうか。もうすぐ仕事も片付きそうです。私が帰った時には新薬の内服をお願いします。効果を研究させてください』

シャカさんの電波はもう気にせずとも言いとして、ムウさんの手紙の内容が私には殺人予告にしか見えない。もう小さくなるのはごめんだ。まったく恐ろしい。

「・・・これは、見なかったことにします」
「それがいい」
「追いかけられたならば、以前のように金牛宮に逃げてきても構わん」
「はいっ!」

わしゃわしゃと私の頭を撫でたアルデバランさんとアイオリアさんに、夕食の約束をして、私は次なる仕事の場所へ移動するのだった。



「うわっ、シオンさん!」
「うわっとはなんだ、なまえ」
「ホッ、なまえはお前のようなよぼよぼなジジイは嫌だと言っておるのじゃ。それくらいも分からぬほどもうろくしたか?」



午前11:00


シオンさん曰く、午前のティータイムの時間だ。

正直あの人は日がな一日ティータイムに明け暮れている気もしなくはない。
が、それでもこの時間には絶対にお茶を持っていくことを言われていたので、ダージリンとクッキーを乗せたお盆を片手に教皇の間に入った瞬間に抱きつかれた。

一体誰だと見上げれば、教皇服をばっちり着込んだシオンさんが不機嫌そうな顔で私を見下ろしていた。

うわっという言葉が気に入らなかったらしい。驚いただけだったのだが、と言いかけたが童虎さんの言葉によって遮られてしまった。

「何を言うか!なまえは私のことを嫌ってなどおらん!そうであろう、なまえ!」
「ホッ、笑わせる。仕事中の忙しいなまえをホッカイロ代わりと抱きついて迷惑をかけたり、仕事中の忙しいなまえを3時のてぃーたいむとやらに無理やりつき合わせたり、果ては自らの失言でなまえが女官にビンタされる事態を引き起こしたお主よりも少なくとも儂のほうがなまえには好かれておるわ。お主に言い返せるか、ほれ」
「ぐっ・・・!!い、いや悔しかったらお前もやればいいだろう!だがなまえは渡さんがな!」
「ぐえ」

何故私に好かれている云々の話しになったのかは謎だが、それでも二人には重要な話らしい。悔しそうに全身に力を込めたシオンさんのおかげで彼の腕の中にいる私が潰れかけて奇妙な声が口から飛び出た。

女子としてどうなのかというその響きに慌てて口を噤んだが、もはや二人はそんなことすら構っていられないらしい。気に留めるようすなどかけらもみせずに騒ぎ始めた二人に私は焦る。なぜなら、また腕の力が強まってきているのだから。

このままでは私が潰れるのは時間の問題だ。
まさにぐちゃっといくに違いない。そんな死に方は嫌だ、助けて母さん!!

だが、私は知っている。祈っても意味はない。ならば自ら道を切り開かねばとシオンさんを見上げて叫ぶ。

「わっ、私はお二人とも優しいですし、大好きですよっ!!!!」
「いいや、そんな答えは認めん!!」
「そうじゃ!どちらかを今日こそ選んでもらうぞ、なまえよ!!」
「え、ええええ?・・・そ、そんな・・・!ま、また今度!そう、また今度で!」

先程まで口論していたと言うのに、最終的にはとてつもないコンビネーションで私を攻めてくるのだから溜まったものではない。
だが、生粋の日本人の私(それも友達にはよく優柔不断と言われていた)に断言などできるはずもなく、お茶を濁した返答しかできない。だが、それに、二人は恐ろしい形相でにじりよってくる。

「さあ、」
「なまえ!!」
「か、考えておきまあああす!!!」

シオンさんと童虎さんから、なんとか逃れて厨房に逃げ込む。
料理長のおじさんが飛び込んだ私を見て驚いたあとに、いつも元気だなと笑った。
そうして、机のうえに包まれた二つの弁当箱を指さす。いつもより遅いから私の代わりに執務当番の黄金聖闘士の昼食を作っておいてくれたらしい。

届けてくれと頼まれ、代わりに作ってくれたことにお礼を述べながら大きな二つのお弁当を持って執務室に向かう。今日は、二人が執務当番らしい。当然の如く、サガさんは、いるのだろう。だとしたら、もう一人は誰だろうか。・・・きっとあの人だろう。

いっつも私の料理をにこにこと食べてくれる優しい人。

「失礼しまーす。お弁当持ってきました、サガさん、・・・アイオロスさん」

予想通り、書類と睨みあうサガさんと対照的に机の上に伸びきったアイオロスさんが視界に入り頬が緩む。
今日は料理長が作ってくれたから、いつもより豪華だと告げれば、何故か残念そうな顔をしたアイオロスさんに首を傾げる。不思議に思ったのはサガさんも同じだったようで、ペンを置いて息をついた後に口を開いた。

「アイオロス、顔が残念だぞ。ああ、間違えた。顔が残念そうだぞ。どうかしたか?」
「サガ、とてつもなく失礼な言葉が聞こえた気がしたんだけど」

いつもいつも、仲の良い二人だと思いながらお弁当を手渡す。
そうすれば、残念そうな顔などどこへやらにこにこと笑いながら蓋を開けたアイオロスさんになまえ、と名前を呼ばれる。

「なんです?」
「なまえ、なまえ、あーんしてほしいなー」

嬉しそうに私を見るアイオロスさんに、いきなり何を言い出すんだと目を丸くした瞬間に、サガさんがアイオロスに消しゴムを投げた。それをさっと避けたアイオロスさんはサガさんに視線をやる。

「アイオロス、鼻の穴にイチゴを突っ込まれたいか?」
「サガ、それは負け惜しみかい?」
「な・・・っ!断じて違う!!」

何故か顔を真赤にして机をたたいたサガさんに笑みがもれる。

「本当にお二人は仲良しですねー。あ、じゃ、サガさんがアイオロスさんにあーんしてあげたらどうです?」
「嫌だ!!絶対に嫌だ!!そんなことしたら、悪夢を見るよ、なまえ!!」
「なんだとっ!聞き捨てならんぞ、アイオロス!!」

ああ、なんだか雲行きが怪しくなってきたぞ。
今のうちに逃げておこうかと考えたのだが、やはり私は行動が遅かったらしい。くるりと背を向けた瞬間に両肩を掴まれる。

恐る恐る振り返れば、右肩をサガさん、左肩をアイオロスさんに掴まれていた。二人がとてもいい笑顔なのが逆に怖い。

「な、なな、なんでしょうか、お二人とも?」
「この際、間をとってなまえが食べさせてくれれば良いと思うのだが」
「そうそう、サガの言うとおり。膝の上に座って、ちゃんとあーんって言うんだぞ」
「ぎゃー!私、まだ仕事があるので!!」

そもそも膝の上に乗る必要性を感じない。
それに食べさせてあげる行為の意味が分からない。
だが、とりあえず何かとてつもなく恥ずかしいことの気がして、私は肩を掴む力が緩んだ瞬間に執務室を飛び出すのだった。






「・・・ふぅ」

夕日の差し込む教皇宮。
壮麗な教皇の間。

もうすぐ、私の一日も終わりだ。
今日も楽しいながらも、中々に大変だったと息をつけば、隣で座っていた沙織ちゃんが、私の顔を覗きこんで微笑んだ。

「なまえさん、今日も御苦労さまです」
「ふふ、でも皆本当によくしてくれるから、仕事でも楽しいんだよ!」

聖域が大好きと、そう笑顔で返せば、沙織ちゃんも嬉しそうに笑った。ううん、可愛いなぁ・・・。

「アテナ、全員集まりました」
「ええ、わかりましたわ。なまえさん、」
「うん、じゃあ私は戻るね」

黄金聖闘士さんや沙織ちゃんの話し合いは本当に重要なものだ。私がいては気も散るだろうと、部屋を出ることにする。
軽く会釈をして、荘厳な扉に向かった、その瞬間、



「ん、」

しまった、と、そう思った時にはすでに私の体は宙に浮いていて。
躓いたのか。何もないところで?ああ、もう歳かもしれない。皆の前で、盛大に転ぶなんて恥ずかしすぎて穴があったらさらに深く掘って埋まりたいと、そんな馬鹿馬鹿しいことをのんびり考えながら宙を飛ぶ。

時間にしたら、およそ一秒やそこら。

私は、盛大に地面と抱擁を交わすことになったのだった。


「へぶっ!」

ああ、なんて可愛くない悲鳴。
でも、仕方がない。痛いのだ。顔面から行ったし、頬には固い固いカーペットの感触。湿った土と草の香り。なんとも、惨めな気分である。

カーペットを抱きしめながら寝転ぶ。

なんというか、もう動きたくない。こんなに盛大に転んで再び走りだすほど、私には不死鳥の素質を備えていない。ああ、もうこのままでいいかな。というか、もう部屋に戻ろうか。そうして、ゆっくりお茶を飲みながら本を読もう。うん、そうしよう。

そう思った、瞬間だった。
沙織ちゃんの声が響いたのは。

「な・・・っ!!なまえさんが・・・!!なまえさんが大地と熱い抱擁を交わしながら口づけを交わしていますわー!!!」

なんだそりゃ、と思ったのもつかの間。
また意味不明なことを言いだした沙織ちゃんの声のほうを向きながら起き上った私の眼にはいったのは、ものすごい形相でこちらにかけてくるアイオロスさんたちだった。




とある補佐官のとある一日はまだまだ続く。
(ぎゃあああああ!!!)
(なまえっ、そんなものと抱きしめあうくらいなら私の胸に飛び込んでおいでー!)
(ぬかせ、アイオロス!なまえには貴様のような筋肉ダルマより、神のごとく鍛え抜かれた私こそが相応しいだろう!)
(いやぁ―――!!!!)

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