緊張一つなく、僕はダッと久々知先輩の真ん前まで走って行って、ジッとその顔を見上げて、にっと笑った。

「はじめまして、格好いい久々知先輩!姫路正一郎っていいます!」
「え、ああ、確か三年の富松と一緒で用具委員の…?俺に何か用でも?」
「はい!格好いい先輩と仲良くなりたくて!具体的には二人でお泊りし同じ布団で就寝する程度には!」
「そんなにか」
「はい!」
「何で俺?」
「一目惚れです!」
「ははは、わかった。よろしく姫路」
「やった!さすが格好いい久々知先輩!よろしくお願いします!」
「うん、その名前の一部みたいに使ってる格好いいだけはやめてもらえると助かる」
「麗しい久々知先輩?」
「もっとダメ」



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